くばレポ カメルーン滞在記

カメルーンの思い出

no.12 救われた言葉

「お前だけが特別じゃないよ」

 

これがカメルーン生活の中で、一番救われた言葉かもしれません。

 

僕は住んでいた村で初めて長期間住んだの白人(一応)。そのため、みんな僕のことがお金に見えていたのかもしれない。

いやこれも自分の思い込みだったと、後になってから気づきましたが。

 

なので、すれ違い際に「金ちょうだい」、お店に入って隣の席の人に「おごって」、お店で買い物している時に「私の分も払って」、断ると「なんで?」「じゃあ、何かちょうだい」。

これが毎日でしたね。確かに僕は生活費としてJICAからそれなりのお金をもらっているし、そもそも日本人やからお金を持っているように見えますが、理由もなくお金を払う気なんて、さらさらありませんでした。

挙句の果て、カメルーンに来て1年が過ぎた頃には、イライラしすぎて相手の胸ぐらをつかみに行ってました。さすがにそれをすると、相手もビビるかホントにケンカになりそうになります。それくらい精神的にまいっていた時期もありました。

まあ、彼らにとってそれらの言葉は、「元気?」くらいの感覚で使っていたのかもしれませんが、、、

 

そんな時期、どうしても納得いかず、色んな人に相談しました。

返ってくる答えはだいたい「俺も言われてる」「おまえだけじゃない」

 

そう、同じカメルーン人でも、お金持ちはだいたい何かをせがまれているんです。もちろんせがむ方も人を選んでせがんではいるようで、権力がある人にはせがまないなど、空気を読んでいるようですが、

しかも、たまに本当にあげることもあり、せがんでる側は、冗談交じりですが本当にもらえるかもと思いながら、言っているようですね。

ただ、僕には言いやすいようで、毎回言われます。絶対あげませんでしたが。

 

まあ、そんなやり取りを経て、外国人である自分だけが特別に不当に扱われているわけでないと知り、少し気持ちが和らぎました。

そもそも、日本にいた時も、自意識過剰で被害妄想もひどかったなって思います。

そういった自分だけがと、自分視点で物事と接していたらストレスたまりますよね。

 

カメルーンで学んだ事で、大きなことは、みんな大きな違いはない、みんな一緒、肌の色や言葉、立場が違うだけ、人間としては差はあまりない。

なんていうか分かりませんが、他を理解することを学んだと思います。

 

ちょっと苦しいときは、ちょっと立ち止まって、なんで今苦しいって感情があるのか自分を見つめ、周りはどうなのかと外に視野をもち周りの中の自分はどうなのかを考えることが良いと思っています。

 

他を視る

 

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